ものづくり日本会議

2008年受賞部品

自動車部品賞

ボディサイドシール

西川ゴム工業

製品概要

ポリプロピレン樹脂で2割の軽量化を実現
西川ゴム工業の「ボディサイドシール」は自動車のドア周りを水密、遮音するゴムシール部品。しん材を従来品の金属からタルク入りポリプロピレン樹脂に換え、2割軽量化した。
さらに、樹脂しん材の特徴を生かしてゴム肉厚の偏肉化にも成功。ひずみが集中する屈曲部、背面部を厚肉化するなどし、形状を最適化した。
量産車で初採用となったトヨタ自動車の「クラウン」では、一台当たり800グラムの軽量化を達成した。同社の「技術優良賞」を受賞している。

Voice
西川ゴム工業・内藤真執行役員

縁の下の力持ち
自動車用シール部品は縁の下の力持ちです。普段は日が当たらないが自動車の軽量化には欠かせない存在です。自動車業界を取り巻く環境は厳しくなっていますが、受賞をきっかけに更なる軽量化に取り組みたいと思います。

デュアルクラッチ式トランスアクスル

愛知機械工業

製品概要

変速完了まで0.2秒 世界最速レベル実現
デュアルクラッチ式トランスアクスルは、日産自動車が07年12月に発売したスーパースポーツカー「NISSAN GT-R」の変速機の部品として開発した。匠の技と高精度な生産設備を融合し、高性能な部品を高品質で生産する体制を確立。デュアルクラッチのクリアランス(すき間)を0.25ミリメートルに極小化、パドル操作から変速完了まで0.2秒と世界最速レベルを実現した。デュアルクラッチのミートポイントを調整しながら組み立て、かつ実機で最終検査して高品質を確保している。

Voice
愛知機械工業執行役員 生産本部技術部長 今村 博司氏

技術評価、自信に
歯車や油圧系統などトランスアクスルに必要な要素技術を、しっかり整えたことを評価していただいたと感じる。「NISSAN GT‐R」はポルシェと肩を並べるほどの高性能なスポーツカー。かつては想定できない高い性能・品質の世界があり、目標の性能、機能を成り立たせるのに苦労した。目標に到達できない要因を突き詰めて、部品形状の改良などにより技術をまとめ上げた。
GT‐R用のトランスアクスルを生産していることは、社員のモチベーション向上につながるし、部品メーカーのステータスだ。またカルロス・ゴーン日産自動車社長に「よい変速ユニットだ」と褒めていただき、自信になった。

ステアリング用等速ジョイント「CSJ」

NTN

製品概要

折り曲げ角度で高い自由度を実現
小型軽量で、折り曲げ角度の自由度が高い固定式等速ボールジョイント。狭く複雑なエンジンルームでも等速性を確保できるため、柔軟なレイアウトが可能。高いねじり剛性があり、操舵角とタイヤの切れ角を自由に制御してスポーティーな走りを実現する「アクティブステアリング」にも対応する。
ジョイント内部に与圧機構を設け、ボール溝とボールのすき間を最適化。回転方向へのガタの低減と滑らかな回転伝達という背反する特性の両立につなげた。

Voice
NTN自動車商品本部 等速ジョイント技術部副参事 石島 実氏

まったく新しいタイプ 最近の自動車は小型化と室内空間の拡大を両立するため、エンジンルームが狭くなり、ステアリングを自由にレイアウトするのが難しくなった。それに対応するために開発したのが「CSJ」。当社が得意とする駆動系等速ジョイントの技術をステアリング向けに展開することで完成した。軽自動車から大型トラックまで適用できる。これまでに提案した自動車メーカーからは良い評価を得ているが、世の中にまったくなかった新しいタイプの部品。完成車に広く採用されるまでには時間がかかるだろう。いずれ、CSJの良さを生かしたクルマがつくられるようになってほしい。