ものづくり日本会議

2017年受賞部品

環境関連部品賞

極低温用標準白金抵抗温度計「NSR - 13K-1000」

ネツシン

製品概要

 ネツシンは主に、白金抵抗温度計に特化したセンサーメーカー。一般に白金抵抗温度計は、サイズが大きく応答時間も遅いという欠点を持つとされるが、同社では独自の微細化技術により、ゴマ粒やケシの実よりも小さいセンサーを製造。応答速度の欠点も解消し、バイオテクノロジーや医療、半導体などの業界に供給している。

 最近では水素が液化する-253℃以下でも、高精度で計測できる標準温度計を世界で初めて商品化。燃料電池車に加え、大量に燃料を消費する発電に水素が使われるようになれば、液化水素の需要が爆発的に増大して、同社の技術も一層注目を集めることが予想される。

Voice
社長 今村友亮

 このたびは栄誉ある賞を頂き、誠にありがとうございました。「NSR - 13K-1000」 は液化水素に用いる温度センサーとして開発しました。クリーンな新エネルギーとして期待されている水素は、-253℃まで冷却すると液化し、体積が800分の1まで圧縮するため、大量運搬・貯蔵が可能になります。従来の白金抵抗温度計(Pt100Ω)は、-253度Cの温度領域がJIS規格外のため、基準の目盛りがありません。今回開発したPt1000Ω、ITS―90準拠の高精度温度センサーが、水素社会の発展へお役に立てれば光栄です。

次世代産業用汎用インバータ「GA700」

安川電機

製品概要

 安川電機の一般産業機械・設備向け汎用インバーター「GA700」は、10年ぶりに刷新したインバーターの旗艦シリーズの第1弾製品。モーターの制御性能や使い勝手などを高めた。
 GA700は新たなモーター制御による高効率化や、周辺機器を取り込んだシステムのコストダウン、環境適合性などで、機械装置・設備の高付加価値化を実現する。
 従来は外付けオプションだった周辺機器の制動ユニットなどを内蔵し、コストダウンを実現した。

 初めてのユーザーでも簡単にセットアップできるようにしたほか、無線接続によりスマートフォンやタブレット端末を使用して、離れた場所からのパラメーター設定、運転状態確認もできる。

Voice
理事 インバータ事業部長 陣内 信朗氏

 このたび弊社の高性能インバータ「GA700」が、”超”モノづくり部品大賞において「環境関連部品賞」を受賞致しました。受賞は、省エネに貢献する先進の技術・製品が評価されたものと、大変うれしく思います。
「GA700」はモーターの消費電力を監視しながら、エネルギー効率が常に最大になるよう自動制御する新機能を実装し、これまでのインバータを超える省エネを実現しています。

 受賞を励みに今後も更なる研さんを重ね、より良い製品を供給して行きたいと思いますので、引き続きご支援を賜れば幸いです。

FC-3Dモニタ「FCM-3D-Oxy」

島津製作所

製品概要

 島津製作所のFC-3Dモニタ「FCM-3D-Oxy」は、固体高分子形燃料電池(PEFC)のガス拡散層(GDL)内部での深さ方向の酸素濃度を、リアルタイムに直接測定できる。発電効率を高める部材の設計、選定や気体流路の最適化などに役立つ。
 直径50µmの微細なプローブをPEFC内部に直接挿入し、GDL内の任意の位置・深さの酸素濃度が分かる。プローブには、酸素と感応する蛍光試薬が塗布している。

 プローブは5本あり、最大5ヵ所まで同時測定が可能になる。厚みが約0.1~0.2mmのGDL内部の位置による、酸素濃度の違いを計測するため、プローブの先端位置は1µm単位の精度で把握できる。

Voice
デバイス部 部長 大田 昌弘氏

 このたびは、「環境関連部品賞」を賜り、誠にありがとうございます。
「FC-3Dモニタ」は科学技術振興機構(JST)の開発プロジェクトの成果を製品化したものであり、これまで実現が難しかった発電状態の燃料電池における内部酸素濃度を、3次元でリアルタイムに計測できます。来るべく水素社会実現に向けた重要なアイテムである燃料電池の高性能化に大いに寄与するものと期待しております。

 今回、11期連続の表彰を大変光栄に思うと同時に、今後も新しい技術・分野に挑戦を続け、環境負荷低減による持続可能な社会の実現に向け貢献していく所存です。